この記事の要点(3分で読める)
- 対象者:NPO法人、一般社団法人・財団法人、任意団体の運営者
- 構築期間:2〜5週間
- 初期費用:10〜40万円(自作の場合はさらに抑制可能)
- 月額費用:3,000〜10,000円
- 必須機能:寄付フォーム、決済連携、活動報告、ボランティア募集
- 推奨プラグイン:GiveWP(無料版はStripe決済に2%の手数料あり)、Charitable、WP Job Manager(ボランティア募集)
- 注意点:決済手数料、寄付金控除の案内、情報公開の透明性
NPO・寄付サイトとは
NPO・寄付サイトとは、NPO法人、一般社団法人・財団法人、任意団体などの非営利団体が運営する公式Webサイトのことです。活動内容の発信、寄付・会費の受付、支援者やボランティアとのコミュニケーションを行います。
NPO・寄付サイトの主な役割
- 寄付・会費の受付:オンライン決済で継続的な支援を獲得
- 活動の透明性の発信:活動報告・会計報告で信頼を獲得
- 支援者との関係構築:ニュースレター・活動報告で継続的なつながりを維持
- ボランティア・会員募集:活動に参加してくれる人材を獲得
- 社会への課題提起:団体が取り組む社会課題への理解を広める
ポイント:クラウドファンディングサイトのみに依存すると手数料(5〜20%程度)がかかり続けます。自団体サイトからの継続寄付(マンスリーサポーター)を増やすことで、安定した運営資金を確保しやすくなります。
WordPressがNPO・寄付サイトに適している理由
- 寄付システム:プラグインで単発・継続寄付の両方に対応できる
- 低コスト:WordPress本体は無料。限られた予算でも本格的なサイトを構築可能
- 更新が簡単:専門知識がなくても活動報告を随時発信できる
- 情報発信力:ブログ機能で活動の様子を継続的に蓄積できる
- 拡張性:会員管理・イベント管理など必要な機能を後から追加できる
団体タイプ別のポイント
NPO法人(認定NPO法人含む)
- 認定NPO法人の場合、寄付金控除の対象である旨を明記
- 定款・事業報告書・決算書類の公開ページ
- 継続寄付(マンスリーサポーター)制度の訴求
- 受益者の声・支援の成果を具体的に紹介
一般社団法人・公益法人
- 設立目的・事業内容の分かりやすい説明
- 会員種別(正会員・賛助会員等)ごとの案内
- 専門性の高い活動内容を噛み砕いて発信
- 行政・企業との連携実績の紹介
任意団体・草の根活動団体
- 親しみやすく手作り感のあるデザインでも十分機能する
- 代表者・メンバーの人柄が伝わる紹介ページ
- 地域密着の活動報告(イベントレポート等)
- SNSとの連携で日々の活動を発信
大学・研究機関の基金・寄付窓口
- 寄付使途(研究支援・奨学金等)の明確な説明
- 寄付者名簿の掲載可否選択機能
- 領収書・証明書発行についての案内
- 大規模なキャンペーン(周年募金等)用の特設ページ
NPO・寄付サイトに必要なページ構成
必須ページ
- トップページ:活動の意義を写真・動画で訴求、寄付ボタンを目立たせる
- 団体について:設立経緯、理念、代表挨拶
- 活動内容:具体的な事業・プロジェクトの紹介
- 寄付ページ:寄付方法、使途、寄付金控除の説明
- 活動報告:事業報告書、会計報告の公開
- お問い合わせ:各種問い合わせフォーム
推奨ページ
- 支援者の声:寄付者・ボランティアの声
- ボランティア募集:募集要項・応募フォーム
- ブログ・お知らせ:日々の活動報告、イベント告知
- よくある質問:寄付方法、税制優遇について等
- マイページ:継続寄付者向けの会員ページ(規模による)
NPO・寄付サイトに必要な機能
寄付・決済機能(最重要)
オンラインで寄付を受け付ける機能です。NPO・寄付サイトの中核となります。
- 推奨プラグイン:GiveWP(無料・有料プランあり)、Charitable(無料・Pro版あり)
- 基本機能:単発寄付、継続寄付(月額)、金額選択・自由入力
- 決済連携:Stripe、PayPal、クレジットカード決済
おすすめ:GiveWPは寄付管理に特化したプラグインで、寄付者へのお礼メール自動送信、寄付目標の進捗バー表示など、非営利団体に必要な機能が揃っています。無料版でも単発寄付は十分運用できますが、Stripe決済に2%のプラットフォーム手数料が加算される点は事前に確認してください。
継続寄付(サブスクリプション)管理機能
マンスリーサポーターなど、継続的な寄付を管理する機能です。
- 月額・年額での定期課金設定
- 途中解約・金額変更の受付
- 継続寄付者への継続的な感謝・報告の仕組み
活動報告・ブログ機能
活動の透明性を伝え、信頼を獲得する機能です。
- WordPress標準の投稿機能を活用
- カテゴリー分け(活動報告、イベント、お知らせ等)
- PDFでの事業報告書・決算書アップロード
ボランティア・会員募集機能
活動に参加する人材を募集する機能です。
- 推奨プラグイン:WP Job Manager(無料)
- 募集中のボランティア案件一覧表示
- 応募フォームの設置
領収書・証明書発行への対応
寄付金控除に必要な書類対応です。
- 寄付完了時の自動メール送付(領収書代わりの受領通知)
- 年間寄付証明書の発行フロー(手動 or 外部会計ソフト連携)
- 認定NPO法人は税額控除に関する案内を明記
注意:決済代行サービスの手数料(3〜5%程度)は事前に確認しましょう。また、寄付者の個人情報(氏名・住所・決済情報)を扱うため、SSL化とプライバシーポリシーの整備は必須です。
おすすめプラグイン比較
| プラグイン |
価格 |
主な機能 |
おすすめ度 |
| GiveWP |
無料(Stripe決済は2%の手数料あり) (有料プラン 年額$149〜) |
単発・継続寄付、進捗バー、お礼メール自動送信 |
最もおすすめ |
| Charitable |
無料 (Pro版 年額$69〜) |
寄付フォーム、キャンペーン管理 |
キャンペーン単位の募金に |
| WP Job Manager |
無料 (拡張機能は有料) |
ボランティア・求人の募集一覧、応募フォーム |
ボランティア募集に |
| Contact Form 7 |
無料 |
各種お問い合わせフォーム |
汎用フォームに |
選び方:
- 本格的な寄付管理がしたい → GiveWP
- 特定キャンペーン単位で募金したい → Charitable
- ボランティアを募集したい → WP Job Manager
- シンプルな問い合わせ窓口が欲しい → Contact Form 7
おすすめWordPressテーマ
Astra(海外・無料 + 有料)
- 特徴:世界的人気の軽量高速テーマ
- おすすめポイント:GiveWP等の寄付プラグインとの相性が良く、非営利団体サイトの定番
- 誰におすすめ:予算を抑えつつ本格的な寄付サイトを作りたい団体
GeneratePress(海外・無料 + 有料)
- 特徴:軽量で表示速度に優れたテーマ
- おすすめポイント:シンプルで誠実な印象を与えるデザインが作りやすい
- 誰におすすめ:信頼性・透明性を重視するNPO・財団
Cocoon(国産・無料)
- 特徴:日本語ドキュメントが充実した高機能無料テーマ
- おすすめポイント:ブログ機能(活動報告)が使いやすく、コストをかけられない団体にも最適
- 誰におすすめ:初期費用を極力抑えたい任意団体・小規模NPO
おすすめの選び方:寄付プラグインとの相性重視ならAstra、信頼感のあるシンプルなデザインならGeneratePress、コストを最小限にしたいならCocoonがおすすめです。
NPO・寄付サイト構築の手順
1. 事前準備
- 団体情報の整理:設立経緯、理念、活動実績
- 寄付メニューの設計:単発・継続寄付の金額プラン
- 写真・資料の収集:活動の様子、事業報告書等
- 決済代行サービスの選定:Stripe、PayPal等の審査申込
2. サーバー・ドメインの契約
- 推奨サーバー:エックスサーバー、ConoHa WING(高速・安定)
- ドメイン:団体名.or.jp(NPO法人は取得可能)、団体名.com など
3. WordPressのインストール
レンタルサーバーの簡単インストール機能を使います。
4. テーマの選択
- 無料テーマ:Astra、Cocoon(コストを抑えたい場合)
- 有料テーマ:SWELL(17,600円)等でデザイン性を高める選択肢も
5. 寄付プラグインのインストール
- GiveWPをインストール・有効化
- 決済代行サービス(Stripe等)のAPIキーを連携
- 寄付フォームの金額プラン・デザインを設定
6. 寄付ページの作成
寄付の使途、寄付金控除の説明を丁寧に記載したページを作成します。
7. 活動報告ページの構築
- 投稿カテゴリーの設計(活動報告・お知らせ・イベント)
- 事業報告書・決算書のPDF掲載
8. ボランティア募集ページの設置
WP Job Managerで募集中の案件を掲載します。
9. SSL化・プライバシーポリシーの整備
決済・個人情報を扱うため、SSL証明書とプライバシーポリシーの整備は必須です。
10. 公開・周知
- 既存の支援者・会員へのメール告知
- SNSでのサイト公開告知
- 関連団体・行政サイトからのリンク依頼
運営・集客のコツ
1. 継続寄付(マンスリーサポーター)を増やす工夫
単発寄付より継続寄付の方が、運営の安定につながります。
- 少額からの継続寄付枠:月500円〜など始めやすい金額を用意
- 継続寄付者限定の情報発信:会報・裏側レポート等
- 使途の見える化:「あなたの寄付で〇〇ができました」の具体的な報告
2. 活動の透明性を継続的に発信する
- 定期的な活動報告の更新(最低月1回目安)
- 会計報告・決算書を分かりやすい形で公開
- 受益者・支援対象の声を(許諾を得た上で)紹介
3. 写真・ストーリーで共感を生む
- 活動現場の生の写真を多用
- 代表者・スタッフの想いをストーリーとして発信
- Before/Afterなど支援の成果を可視化
4. SNS・メールマガジンとの連携
- X(旧Twitter)・Instagramでの日常的な発信
- メールマガジンで定期的に支援者とつながる
- SNS投稿とサイトの活動報告を連動させる
5. 助成金・企業協賛の情報も発信
- 採択された助成金・協賛企業の紹介ページ
- 企業協賛募集の案内(企業からの支援ルート拡大)
よくある質問
Q1. 寄付機能は無料でも使えますか?
A. GiveWPの無料版でも単発寄付は十分に運用できますが、Stripe決済には2%のプラットフォーム手数料が加算されます。手数料をなくしたい場合や継続寄付(サブスクリプション)機能を使う場合は、有料プラン(年額$149〜)を検討してください。
Q2. クラウドファンディングサイトと併用できますか?
A. はい。クラウドファンディングは単発の大型キャンペーンに、自団体サイトは継続的な支援受付の窓口として役割分担するのが効果的です。
Q3. 寄付金控除の案内はどう記載すればいいですか?
A. 認定NPO法人・公益法人等は税制優遇の対象となる場合があります。税理士等の専門家に確認の上、対象となる寄付の範囲・手続き方法を正確に記載しましょう。
Q4. 決済手数料はどのくらいかかりますか?
A. Stripe・PayPal等の決済代行サービスの手数料は、取引金額の3〜5%程度が一般的です。事前に各サービスの最新の料金体系を確認してください。
Q5. 構築を外注する場合の相場は?
A. 寄付システム付きのNPOサイトの制作費用は20〜80万円が相場です。自団体で構築する場合はテーマ代・プラグイン代のみ(数万円程度)に抑えられます。
Q6. 月額費用はどのくらいかかりますか?
A. サーバー代(月3,000円程度)を中心に、寄付プラグインのPro版を使う場合は年額$99程度が加わります。合計で月3,000〜10,000円が目安です。
Q7. 自分たちで更新できますか?
A. はい。WordPressの管理画面から活動報告やお知らせを簡単に更新できます。専門知識がないスタッフ・ボランティアでも操作しやすいのが特徴です。
Q8. SEO対策は重要ですか?
A. 重要です。「〇〇(社会課題) 支援」「〇〇 NPO 寄付」などのキーワードで見つけてもらえると、新しい支援者との出会いにつながります。
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