📌 この記事の要点(3分で読める)
- 対象者:採用を強化したい企業、人材紹介会社、求人メディア運営者
- 構築期間:2〜4週間
- 初期費用:10〜30万円
- 月額費用:3,000〜10,000円
- 必須機能:求人一覧、求人検索、応募フォーム、応募者管理
- 推奨プラグイン:WP Job Manager、Simple Job Board、WP Job Portal
- 重要指標:応募数、応募完了率、採用単価、入社率
求人・採用サイトとは
求人・採用サイトとは、企業が自社の求人情報を掲載し、求職者からの応募を受け付けるWebサイトのことです。従来の求人媒体に依存せず、自社で直接求職者とつながることができます。
採用サイトの主な役割
- 求人情報の発信:職種、仕事内容、給与、勤務地などの詳細情報を掲載
- 企業文化の訴求:社員インタビュー、オフィス紹介で企業の魅力を伝える
- 応募受付:求職者からの応募を直接受け付ける窓口
- ミスマッチ防止:詳細な情報提供により、入社後のギャップを減らす
- 採用コスト削減:求人媒体への掲載料を削減できる
ポイント:企業サイト内の「採用情報」ページとは異なり、採用サイトは採用活動に特化した独立したサイトです。求職者目線での情報設計が重要になります。
WordPressが採用サイトに適している理由
- 更新が簡単:人事担当者自身で求人情報を追加・更新できる
- 低コスト:WordPress本体は無料。求人媒体への掲載料と比べて大幅にコスト削減
- SEO対策:検索エンジン経由で求職者を集客できる
- 応募者管理:プラグインで応募者データを一元管理できる
- カスタマイズ性:企業のブランディングに合わせた独自デザインが可能
採用サイトの種類
💼 自社採用サイト(コーポレート採用)
企業が自社の求人を掲載するサイトです。最も一般的なタイプです。
- 自社の求人情報のみを掲載
- 企業文化・ビジョンの発信に注力
- 社員インタビュー、オフィス紹介が重要
- 新卒採用と中途採用で分けることも多い
🏢 人材紹介会社サイト
人材紹介会社が運営する、複数企業の求人を掲載するサイトです。
- クライアント企業の求人を代理掲載
- 求職者登録機能(会員制)
- 企業と求職者のマッチング機能
- 求人検索機能(業種、職種、勤務地等)
📰 求人メディア・求人ポータル
複数企業が有料で求人を掲載できる求人サイトです。
- 企業が自ら求人を投稿できる仕組み
- 有料掲載プラン(掲載期間、表示順等)
- 高度な検索機能
- 応募データの企業側での管理
本記事では「自社採用サイト」の構築を中心に解説します。人材紹介会社や求人メディアは
ポータルサイトの作り方も参考にしてください。
採用サイトに必要なページ構成
必須ページ
- トップページ:企業の魅力を端的に伝える。採用メッセージ、募集職種へのリンク
- 求人一覧:募集中の全職種を一覧表示。職種、勤務地で絞り込み可能に
- 求人詳細ページ:各職種ごとの詳細(仕事内容、給与、福利厚生、選考フロー)
- 応募フォーム:履歴書・職務経歴書のアップロード、志望動機の記入欄
- 企業情報:会社概要、事業内容、代表メッセージ
推奨ページ(差別化要素)
- 社員インタビュー:実際に働く社員のリアルな声を掲載
- 1日の仕事の流れ:職種ごとの具体的な業務内容を紹介
- オフィス紹介:働く環境を写真・動画で紹介
- 福利厚生・待遇:給与、休暇、各種手当、キャリアパスを詳しく説明
- 選考フロー:応募から内定までのプロセスを明示
- よくある質問(FAQ):求職者の疑問に先回りして回答
- 数字で見る〇〇社:社員数、平均年齢、男女比、離職率などをデータで紹介
新卒採用の場合の追加ページ
- 新卒採用トップ(中途採用とは別に作成)
- 採用スケジュール(説明会、ES締切、面接日程等)
- 内定者・新入社員の声
- 研修制度・教育体制
採用サイトに必要な機能
求人管理機能
求人情報を投稿・管理する機能です。WordPressの求人プラグインを使います。
- 推奨プラグイン:WP Job Manager(無料・最も人気)、Simple Job Board、WP Job Portal
- 機能:求人の投稿、カテゴリー分類(職種、勤務地)、掲載期限の設定
- 表示:求人一覧ページ、検索・絞り込み機能
おすすめ:WP Job Managerは無料で高機能。大半の企業はこれで十分です。
求人検索・絞り込み機能
求職者が希望の条件で求人を探せる機能です。
- 職種カテゴリー(営業、エンジニア、事務等)
- 勤務地(都道府県、市区町村)
- 雇用形態(正社員、契約社員、パート等)
- 給与範囲
- キーワード検索
応募フォーム
求職者が応募する際に必要な情報を入力するフォームです。
- 推奨プラグイン:Contact Form 7(無料)、WPForms(有料)
- 必要な項目:氏名、メールアドレス、電話番号、履歴書・職務経歴書のアップロード、志望動機
- 機能:自動返信メール、管理者への通知メール
注意:履歴書などのファイルアップロード機能を付ける場合、Contact Form 7には標準では含まれません。WPFormsなど有料プラグインの利用を検討しましょう。
応募者管理機能(ATS連携)
応募者のデータを管理する機能です。本格的な採用活動では必須です。
- 基本的な方法:フォームからのメールを人事担当者が手動で管理
- 中級:応募データをGoogleスプレッドシートに自動保存(Zapier等のツール使用)
- 上級:ATS(Applicant Tracking System)との連携(HRMOS、ジョブカン採用管理等)
SSL化(必須)
個人情報を扱うため、SSL化(https化)は必須です。
- 応募フォームで個人情報を送信するため
- ほとんどのレンタルサーバーで無料SSL提供
- SEOにも有利
おすすめプラグイン比較
| プラグイン |
価格 |
主な機能 |
おすすめ度 |
| WP Job Manager |
無料 (拡張機能は有料) |
求人投稿、一覧表示、検索、応募フォーム |
★★★★★ 最もおすすめ |
| Simple Job Board |
無料 (Pro版 $99/年) |
シンプルな求人管理、応募フォーム、応募者管理 |
★★★★☆ 中小企業向け |
| WP Job Portal |
無料 (Pro版 $79〜) |
高機能な求人サイト構築、求職者登録、企業登録 |
★★★☆☆ 求人メディア向け |
| Job Board Manager |
無料 |
基本的な求人管理機能 |
★★★☆☆ シンプル重視 |
選び方のポイント:
- 自社採用サイト(10職種以下)→ WP Job Manager(無料版で十分)
- 自社採用サイト(応募者管理も重視)→ Simple Job Board Pro
- 求人メディア構築→ WP Job Portal Pro
おすすめWordPressテーマ
採用サイトに最適なWordPressテーマを厳選しました。求職者に魅力を伝え、応募率を高めるデザインが重要です。
TCD AGENT(国産・有料 - 25,800円)
- 特徴:採用サイト・求人メディア専用テーマ、求人検索機能標準搭載
- おすすめポイント:求人一覧・詳細ページのデザインが洗練、スカウト機能対応
- 誰におすすめ:中〜大規模採用、人材紹介会社、求人メディア運営
SWELL(国産・有料 - 17,600円)
- 特徴:万能型高機能テーマ、ブロックエディタ完全対応
- おすすめポイント:デザインの自由度が高く、社員インタビューページも美しく作成可能
- 誰におすすめ:企業サイト兼採用サイト、デザインにこだわりたい企業
AFFINGER(国産・有料 - 14,800円)
- 特徴:SEOに強い多機能テーマ、カスタマイズ性抜群
- おすすめポイント:Indeed等への求人情報連携が容易、コスパ良好
- 誰におすすめ:SEO重視の採用サイト、コストを抑えたい企業
おすすめの選び方:採用専用サイト構築ならTCD AGENT、企業サイト兼用ならSWELL、SEO・コスト重視ならAFFINGERがおすすめです。
採用サイト構築の手順
1. 事前準備
サイト構築前に以下を整理しましょう。
- 採用ターゲットの明確化:どんな人材を採用したいか(職種、スキル、経験)
- 求人情報の整理:募集職種、仕事内容、給与、福利厚生をまとめる
- 素材の準備:社員写真、オフィス写真、動画、会社紹介資料
- 選考フローの確定:書類選考→面接(何回)→内定までのプロセス
2. サーバー・ドメインの契約
採用サイトはアクセスが集中することもあるため、安定したサーバーを選びましょう。
- 推奨サーバー:エックスサーバー、ConoHa WING、カラフルボックス
- ドメイン:recruit.会社名.jp、careers.会社名.jp などが一般的
3. WordPressのインストール
レンタルサーバーの「WordPress簡単インストール」機能を使います。
4. テーマの選択
採用サイト向けのテーマ、またはシンプルなビジネステーマを選びます。
- 無料テーマ:Lightning、Astra、GeneratePress
- 有料テーマ:SWELL(¥17,600)、JIN(¥14,800)
テーマ選びのポイント:採用サイトは企業のブランドイメージが重要です。清潔感のあるシンプルなデザインで、写真が映えるテーマを選びましょう。
5. 求人プラグインのインストール
WP Job Managerをインストールして有効化します。
- WordPressダッシュボード→プラグイン→新規追加
- 「WP Job Manager」で検索
- 「今すぐインストール」→「有効化」
- セットアップウィザードに従って初期設定
6. 固定ページの作成
以下の固定ページを作成します。
- トップページ
- 企業情報
- 求人一覧(WP Job Managerの求人一覧を表示)
- 社員インタビュー
- 福利厚生
- 選考フロー
- よくある質問
7. 求人情報の投稿
WP Job Managerで求人を投稿します。
- ダッシュボード→求人→新規追加
- 職種名、仕事内容、給与、勤務地、雇用形態を入力
- 応募方法を設定(フォーム or メールアドレス)
8. 応募フォームの設置
Contact Form 7で応募フォームを作成し、求人詳細ページに設置します。
9. SEO設定
- Yoast SEOなどのSEOプラグインをインストール
- 各ページのタイトル・メタディスクリプションを最適化
- 「職種名 + 求人」「職種名 + 採用」などのキーワードを意識
10. 公開前チェック
- すべての求人が正しく表示されているか
- 応募フォームからメールが届くか(テスト送信)
- スマホで見やすいか
- SSL化されているか(URLがhttps://になっているか)
11. 公開・集客開始
- Google Analyticsで応募数を追跡
- 自社サイトからリンク
- SNS(LinkedIn、Twitter)で告知
- Indeed、求人ボックス等の求人検索エンジンへの掲載
採用を成功させるポイント
1. 求職者目線の情報設計
「企業が伝えたいこと」ではなく「求職者が知りたいこと」を優先しましょう。
- 具体的な仕事内容(1日の流れ、使用ツール等)
- 正直な給与情報(年収レンジ、昇給実績)
- キャリアパス(入社後どう成長できるか)
- 選考期間(応募から内定まで何日かかるか)
2. 社員のリアルな声を掲載
採用サイトで最も読まれるのは「社員インタビュー」です。
- 入社の決め手
- 実際に働いてみた感想
- やりがいと大変なこと(正直に)
- 今後のキャリアプラン
効果的な社員インタビュー:良い面だけでなく、「大変なこと」も正直に書くことで信頼性が高まり、ミスマッチを防げます。
3. 写真・動画を活用
テキストだけでは伝わらない雰囲気は、ビジュアルで伝えましょう。
- オフィスの様子(会議室、休憩スペース、デスク)
- 社員の働く姿(自然な表情の写真)
- 会社紹介動画(1〜2分程度)
- 社員インタビュー動画
4. 応募のハードルを下げる
「とりあえず話を聞いてみたい」人も応募しやすい導線を作りましょう。
- カジュアル面談の実施(選考ではなく情報交換の場)
- 応募フォームの項目を最小限に(氏名、メール、履歴書のみ等)
- 「まずは話を聞いてみたい方へ」という別導線を用意
5. 定期的な更新
更新が止まっているサイトは「採用に本気ではない」と思われます。
- 月1回は新しいコンテンツを追加(社員インタビュー、ブログ等)
- 募集終了した求人は削除または「募集終了」と明記
- 会社の最新情報を反映(受賞歴、新規事業等)
6. 数値で効果測定
Google Analyticsで以下の数値を追跡しましょう。
- サイト訪問数:どれだけの人が見ているか
- 応募数:実際に応募につながっているか
- 応募完了率:フォームまで来た人のうち何%が送信しているか
- 採用単価:採用サイト運営コスト ÷ 採用人数
よくある質問
Q1. 企業サイト内に採用ページを作るのと、独立した採用サイトを作るのとどちらが良いですか?
A. 採用に力を入れるなら独立した採用サイトがおすすめです。採用に特化した情報設計ができ、求職者にとって見やすくなります。ただし、小規模企業で求人数が少ない場合は、企業サイト内の採用ページで十分です。
Q2. 求人検索エンジン(Indeed、求人ボックス等)に掲載するにはどうすればいいですか?
A. 構造化データ(Schema.org)を実装することで、Indeedなどのクローラーが自動で求人情報を収集してくれます。WP Job Managerは構造化データに対応しているため、設定すれば自動的に掲載されます。
Q3. 応募者データをどう管理すればいいですか?
A. 初期段階では、フォームから届いたメールをGmailやOutlookで管理すれば十分です。応募者が月10名を超えるようになったら、Googleスプレッドシートやクラウド型ATS(HRMOS、ジョブカン採用管理等)の導入を検討しましょう。
Q4. 新卒採用と中途採用は別サイトにすべきですか?
A. 同じWordPressサイト内で、トップページを分ける形で十分です。「新卒採用」「中途採用」のボタンをトップに設置し、それぞれ専用のランディングページを作成する方法が一般的です。
Q5. 履歴書・職務経歴書のファイルアップロード機能はどう実装しますか?
A. WPForms(有料プラグイン)を使うと簡単に実装できます。Contact Form 7でも可能ですが、やや設定が複雑です。WPFormsの場合、年間$79.50〜で利用できます。
Q6. 採用サイトのSEO対策で重要なことは?
A. 「職種名 + 求人」「職種名 + 会社名」などのキーワードで上位表示を目指しましょう。また、求人詳細ページには具体的な仕事内容を詳しく書くことで、ロングテールキーワードでの流入が期待できます。
Q7. 月額費用はどのくらいかかりますか?
A. サーバー代が月額1,000〜3,000円、有料プラグイン(WPForms等)を使う場合は年間1万円程度です。求人媒体への掲載料(1職種20〜50万円)と比べると大幅にコスト削減できます。
Q8. 採用サイトを作っただけで応募は来ますか?
A. 残念ながら、作っただけでは応募は来ません。自社サイトからのリンク、SNS発信、Indeed等の求人検索エンジンへの掲載、Google広告など、積極的な集客施策が必要です。SEO対策で検索上位を目指すことも重要です。
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