WordPressとは(詳細版)
WordPress導入ガイドで紹介した概要をさらに掘り下げ、WordPressの成り立ち・世界的なシェア・他のCMSやサイト作成サービスとの違いを詳しく解説します。
① WordPressの成り立ちと歴史
WordPressは2003年5月27日、Matt Mullenweg氏とMike Little氏によって、既存のブログツール「b2/cafelog」のフォーク(派生)として公開されました。当初はブログ作成ツールという位置づけでしたが、プラグインやテーマによる機能拡張が可能な柔軟な設計により、現在では企業サイト・ECサイト・ポートフォリオなど、あらゆる種類のWebサイトに対応するCMS(コンテンツ管理システム)へと発展しています。
大きな転換点として、2016年にはREST API(外部システムとの連携機能)が標準搭載され、2018年(バージョン5.0)には編集画面が「ブロックエディタ(Gutenberg)」に刷新されました。近年はブロックエディタの仕組みをサイト全体のデザインにまで拡張した「ブロックテーマ(フルサイト編集)」への移行が進んでおり、コードを書かずに視覚的にサイト全体をデザインできる方向へと進化を続けています。
③ 運営体制とライセンス
WordPressの運営構造は、初めて知る人には分かりにくいポイントです。整理すると以下のようになります。
| 組織 | 役割 |
|---|---|
| WordPress開発コミュニティ | 世界中のボランティア開発者が、WordPress本体(コア)のソフトウェア開発を非営利で進めている |
| WordPress Foundation | 「WordPress」の商標管理や、プロジェクト全体を非営利目的で保護する財団 |
| Automattic社 | 創設者Matt Mullenweg氏が率いる営利企業。WordPress.com・Jetpack・WooCommerce等の商用サービスを提供 |
WordPress本体は「GPL(GNU General Public License)」というオープンソースライセンスの下で配布されており、誰でも無料で使用・改変・再配布できます。ソースコードが公開されているため、世界中のエンジニアがコードを検証・改善に参加できる点も、長期的な信頼性につながっています。
④ オープンソースという仕組み
WordPressは「オープンソースソフトウェア」として、ソースコードが公開され、誰でも自由に使用・改変・再配布できます。世界中の開発者コミュニティによってボランティアベースで開発・改良が続けられており、これが無料で高機能なCMSを実現している理由です。
⑤ 他のCMS・サイト作成サービスとの違い
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| WordPress | オープンソース。自由度が高く、プラグイン・テーマで無限に拡張できる。自己管理が必要 |
| Wix・ペライチ等のクラウド型サービス | サーバー管理不要ですぐに始められるが、拡張性やデータの自由な持ち出しに制限がある |
| Shopify | ECサイトに特化したクラウド型サービス。ネットショップ運営の機能が充実 |
| Movable Type等の他CMS | WordPressと同様のCMSだが、利用者数・プラグイン数で見劣りすることが多い |
「自由にカスタマイズしたい」「将来的な拡張性を確保したい」という場合はWordPress、「とにかく手軽に、管理の手間なく始めたい」という場合はクラウド型サービスが向いています。
⑥ WordPress.comとWordPress.orgの違い
初心者が混同しやすいポイントとして、「WordPress.com」と「WordPress.org」の違いがあります。
| WordPress.com | WordPress.org | |
|---|---|---|
| 性質 | WordPressを使ったブログサービス(クラウド型) | WordPress本体の配布元(ソフトウェア) |
| サーバー | 不要(WordPress.com側が用意) | 自分でレンタルサーバーを契約する必要あり |
| カスタマイズ性 | プランにより制限あり | 自由(プラグイン・テーマを自由に追加可能) |