WordPressでECサイト(ネットショップ)を作る
WordPressを使ってオンラインショップを構築する方法を詳しく解説します。WooCommerceやWelcartなどのプラグインを使えば、商品販売機能を持つECサイトを作ることができます。
📌 この記事の要点(3分で読める)
- 対象者:ネットショップを開きたい個人・法人
- 構築期間:2〜4週間
- 初期費用:5〜15万円
- 月額費用:1,500〜5,000円(+決済手数料)
- 推奨プラグイン:WooCommerce(海外・デジタル商品向け)、Welcart(国内向け)
- 必須機能:決済システム、在庫管理、配送設定、SSL化
- 注意点:特定商取引法の表記、セキュリティ対策が必須
WordPressでECサイトを作る方法
WordPressは本来ブログ作成用のシステムですが、プラグインを追加することでECサイト(ネットショップ)として機能させることができます。
ECサイトに必要な機能
- ショッピングカート機能:商品を買い物カゴに入れる仕組み
- 決済機能:クレジットカード、銀行振込などの支払い処理
- 商品管理機能:商品の登録、在庫管理、カテゴリー分類
- 注文管理機能:受注状況の確認、顧客情報管理
- 配送設定:送料設定、配送方法の選択
これらの機能は、ECプラグインをインストールすることで実現できます。
主要なECプラグイン比較
WordPressでECサイトを構築する際に使える主要なプラグインは、WooCommerceとWelcartの2つです。
| 項目 | WooCommerce | Welcart |
|---|---|---|
| 開発元 | Automattic社(米国) | コルネ株式会社(日本) |
| 利用料金 | 基本無料(拡張機能は有料) | 基本無料(決済手数料あり) |
| 世界シェア | 世界No.1(28%超) | 日本国内で人気 |
| 日本語対応 | ○(公式日本語化済み) | ◎(完全日本語) |
| 決済方法 | PayPal、Stripe、銀行振込など | クレカ、銀行振込、代引など |
| 拡張性 | ◎(豊富なアドオン) | ○(基本機能充実) |
| 日本の商習慣 | プラグイン追加で対応 | ◎(標準対応) |
WooCommerceがおすすめな人
- グローバル展開を視野に入れている
- 豊富な拡張機能を使いたい
- サブスクリプション販売をしたい
- 多言語対応が必要
Welcartがおすすめな人
- 日本国内のみで販売する
- 日本語サポートを重視
- 代金引換など日本の決済方法を使いたい
- シンプルなECサイトで十分
ECサイトにおすすめのWordPressテーマ
ECサイトに最適化されたWordPressテーマを使えば、デザインやショップ機能が最初から整っており、構築時間を大幅に短縮できます。
Emanon Business(国産・有料 - 27,800円)
- 特徴:ビジネス・EC両対応の国産テーマ
- WooCommerce対応:完全対応、日本語マニュアル充実
- おすすめポイント:SEO内部対策済み、CTAボタン配置自由
- 誰におすすめ:BtoB EC、企業サイト兼ECサイト
TCD CURE(国産・有料 - 25,800円)
- 特徴:ECサイト専用のTCDテーマ
- WooCommerce対応:完全対応、美しいデザイン
- おすすめポイント:商品ページのデザインが洗練、直感的操作
- 誰におすすめ:ファッション、雑貨、デザイン重視のショップ
TCD BLOC(国産・有料 - 16,800円)
- 特徴:店舗・EC両対応テーマ
- WooCommerce対応:対応済み
- おすすめポイント:実店舗併設ECに最適、比較的安価
- 誰におすすめ:飲食店、美容室などの物販併設
TCD SOLARIS(国産・有料 - 39,800円)
- 特徴:大規模EC向け高機能テーマ
- WooCommerce対応:完全対応、高度なカスタマイズ可
- おすすめポイント:多商品対応、ブランドイメージ訴求
- 誰におすすめ:本格的EC事業、大量商品のショップ
Flatsome(海外・有料 - $59)
- 特徴:世界で最も人気のWooCommerceテーマ
- WooCommerce対応:完全最適化、高速表示
- おすすめポイント:カスタマイズ性抜群、グローバル展開に強い
- 誰におすすめ:海外販売、多言語EC、デザイン自由度重視
WooCommerceでECサイトを作る手順
ここでは、世界で最も使われているWooCommerceを使った構築手順を解説します。
WordPressのインストール
まず、レンタルサーバーにWordPressをインストールします。多くのサーバーには「WordPress簡単インストール」機能があります。
WooCommerceのインストール
WordPress管理画面から以下の手順で導入します。
- 「プラグイン」→「新規追加」をクリック
- 検索ボックスに「WooCommerce」と入力
- 「今すぐインストール」をクリック
- 「有効化」をクリック
初期設定ウィザード
WooCommerceを有効化すると、セットアップウィザードが自動的に起動します。
- 店舗の詳細:国、住所、通貨を設定(日本、日本円を選択)
- 業種:販売する商品のカテゴリーを選択
- 商品タイプ:実物商品かダウンロード商品かを選択
- ビジネスの詳細:商品数、販売場所などを入力
決済方法の設定
WooCommerceでは以下の決済方法が利用できます。
- Stripe:クレジットカード決済(手数料3.6%)
- PayPal:PayPal決済(手数料3.6% + 40円)
- 銀行振込:手動で確認が必要
- 代金引換:配送業者との契約が必要
配送設定
「WooCommerce」→「設定」→「配送」から設定します。
- 配送ゾーンの作成(日本全国、特定地域など)
- 配送方法の選択(送料無料、定額、重量別など)
- 送料の設定
商品の登録
「商品」→「新規追加」から商品情報を入力します。
- 商品名:わかりやすい名前
- 商品説明:詳細な説明文
- 価格:通常価格、セール価格
- 在庫:在庫数、在庫管理の有無
- 商品画像:複数枚アップロード可能
- カテゴリー:商品の分類
テーマの選択
WooCommerce対応のテーマを選ぶと、ECサイトらしいデザインになります。
- 無料:Storefront(WooCommerce公式テーマ)
- 有料:Astra、OceanWP、Flatsome など
テスト購入
公開前に必ずテスト購入を行い、以下を確認しましょう。
- カート機能が正常に動作するか
- 決済が完了するか
- 注文確認メールが届くか
- 管理画面で注文情報が確認できるか
ECサイト運営の注意点
1. セキュリティ対策は必須
ECサイトでは顧客の個人情報や決済情報を扱うため、セキュリティ対策が非常に重要です。
- SSL化(https化):必ず実施する(レンタルサーバーで無料提供)
- セキュリティプラグイン:SiteGuard WP Plugin、Wordfence などを導入
- 定期的なバックアップ:UpdraftPlus などで自動バックアップ
- アップデート:WordPress本体、プラグイン、テーマを常に最新に
2. 表示速度の最適化
ページの読み込みが遅いと、購入をあきらめて離脱する顧客が増えます。
- 画像を圧縮する(EWWW Image Optimizerなど)
- キャッシュプラグインを導入(WP Super Cache、W3 Total Cache)
- 不要なプラグインを削除
- 高速なレンタルサーバーを選ぶ
3. 法的な記載事項
ECサイトでは、以下の情報を明記する法的義務があります。
- 特定商取引法に基づく表記:事業者名、住所、電話番号、返品ポリシーなど
- プライバシーポリシー:個人情報の取り扱い方針
- 利用規約:サイト利用のルール
4. 在庫管理
在庫切れによる販売機会の損失や、過剰在庫を防ぐため、適切な在庫管理が必要です。WooCommerceには在庫管理機能が標準搭載されています。
5. 顧客対応
ECサイトでは、問い合わせや返品・返金対応が発生します。
- お問い合わせフォームを設置(Contact Form 7など)
- 返品・返金ポリシーを明確に記載
- 迅速な対応を心がける
WordPressでECサイトを作るメリット・デメリット
メリット
- 初期費用が抑えられる:プラグインは無料、サーバー代のみで開始可能
- カスタマイズ性が高い:デザインや機能を自由に変更できる
- ブログ機能との統合:集客用ブログと一体化できる
- 販売手数料が不要:BASE、STORESなどと違い、売上に応じた手数料がかからない
デメリット
- セキュリティリスク:攻撃対象になりやすく、自己責任で対策が必要
- 専門知識が必要:ある程度のWordPress知識が求められる
- サポートが限定的:問題が起きた時は自分で解決する必要がある
- 決済手数料は別途:Stripeなどの決済サービスの手数料は必要
よくある質問
Q1. 完全無料でECサイトを作れますか?
A. プラグイン自体は無料ですが、レンタルサーバー代(月額500〜1,500円程度)とドメイン代(年額1,000円程度)は必要です。また、決済手数料も別途かかります。
Q2. 何商品まで登録できますか?
A. WooCommerceには商品数の制限はありません。ただし、商品数が多い場合はサーバーのスペックに余裕が必要です。
Q3. スマホからでも管理できますか?
A. はい、WordPress管理画面はレスポンシブ対応しており、スマホからでも商品登録や注文確認ができます。WooCommerceの公式アプリもあります。
Q4. 既存のWordPressサイトにEC機能を追加できますか?
A. はい、可能です。既存サイトにWooCommerceをインストールすれば、ブログと物販を両立させることができます。
Q5. デジタルコンテンツ(PDF、動画など)も販売できますか?
A. はい、WooCommerceではダウンロード商品として販売できます。購入後、顧客がファイルをダウンロードできる仕組みが標準搭載されています。
Q6. 海外への発送にも対応できますか?
A. はい、配送ゾーンを追加することで海外配送にも対応できます。ただし、国際配送の場合は、税関や関税の対応が別途必要です。
まとめ
WordPressでECサイトを作る際のチェックリスト
- ✓ 高性能で信頼性の高いレンタルサーバーを選ぶ
- ✓ SSL化(https化)を必ず実施する
- ✓ WooCommerceまたはWelcartをインストール
- ✓ 決済方法を設定する(Stripe、PayPalなど)
- ✓ 配送設定を行う
- ✓ 商品を登録する
- ✓ EC対応テーマを選ぶ
- ✓ 特定商取引法に基づく表記を記載
- ✓ プライバシーポリシーを掲載
- ✓ セキュリティプラグインを導入
- ✓ テスト購入で動作確認
WordPressでのECサイト構築は、初期費用を抑えつつ自由度の高いショップを作れる点が魅力です。一方で、セキュリティ対策や技術的な知識が必要になります。
このページで解説した内容を参考に、あなたのビジネスに合ったECサイトを構築してください。不明点があれば、トラブルシューティングや用語辞典も活用しましょう。