WordPressで不動産サイトを作る
賃貸物件や売買物件の検索サイト、不動産会社の公式サイトをWordPressで構築する方法を詳しく解説します。物件検索機能、問い合わせ管理、物件情報の自動更新など、不動産サイトに必要な機能を実装するための完全ガイドです。
📌 この記事の要点(3分で読める)
- 対象者:不動産会社、不動産ポータルを作りたい方
- 構築期間:2〜4週間
- 初期費用:10〜30万円
- 月額費用:3,000〜10,000円
- 推奨プラグイン:Easy Property Listings、Estatik、WP Property
- 必須機能:物件検索(エリア・価格・間取り)、地図表示、問い合わせフォーム
- 注意点:物件情報の正確性、定期更新が重要
不動産サイトとは
不動産サイトとは、賃貸・売買物件の情報を掲載し、検索・問い合わせができるWebサイトです。不動産会社の公式サイトとして、または物件ポータルサイトとして活用されます。
不動産サイトの主な機能
- 物件検索:エリア、価格、間取り、駅からの距離などで絞り込み
- 物件詳細ページ:写真、間取り図、設備、周辺環境などの情報
- 問い合わせフォーム:内見予約や資料請求
- お気に入り機能:気になる物件を保存
- 地図表示:物件の位置をGoogleマップで表示
- 物件比較:複数物件を並べて比較
- 自動更新:不動産ポータルサイトとの連携
不動産サイトの種類
不動産サイトにはいくつかのタイプがあります。目的に応じて最適な形式を選びましょう。
🏢 不動産会社の公式サイト
- 自社管理物件の掲載
- 会社概要・店舗情報
- スタッフ紹介
- お客様の声
- 売買・賃貸両方の取り扱い
🏠 賃貸専門サイト
- 賃貸物件のみに特化
- エリア・沿線検索
- 家賃・間取り絞り込み
- 新着物件情報
- 学生向け・ペット可など特集
💰 売買専門サイト
- マンション・戸建ての売買
- 投資用物件情報
- 価格査定フォーム
- ローンシミュレーター
- 売却相談フォーム
🏗️ 新築・分譲専門サイト
- 新築マンション・戸建て
- モデルルーム見学予約
- 建築中物件の進捗状況
- 資金計画シミュレーション
- 完成予想パース・動画
🏘️ エリア特化型サイト
- 特定地域の物件に特化
- 地域密着型の情報発信
- 周辺施設・生活情報
- 地域イベント情報
- 街の魅力紹介
🌏 ポータルサイト型
- 複数の不動産会社が掲載
- 大量の物件情報
- 高度な検索機能
- 物件比較機能
- 会員登録・マイページ
不動産サイトに必要な機能
不動産サイトを運営する上で必要となる主要機能を解説します。
🔍 詳細検索機能
エリア、価格帯、間取り、築年数、駅徒歩など多様な条件で絞り込み
📸 画像ギャラリー
外観・内装・周辺環境など複数枚の写真をスライドショー表示
🗺️ 地図表示
Googleマップで物件位置を表示。周辺施設も確認可能
📱 お気に入り
気になる物件を保存して後で比較検討
📧 問い合わせ
物件ごとの問い合わせフォーム。内見予約も可能
🔄 自動更新
不動産ポータルサイトと連携して物件情報を自動取得
📊 比較機能
複数物件を並べて条件を比較
🏷️ おすすめ表示
新着、人気、おすすめなど物件をカテゴリー分け
Gravityテーマ vs 不動産プラグイン - どちらを選ぶべき?
不動産サイトを構築する方法として、「Gravity(不動産専用WordPressテーマ)」と「不動産プラグイン」の2つの選択肢があります。それぞれの特徴を比較します。
| 項目 | Gravity | 不動産プラグイン |
|---|---|---|
| 価格 | 198,000円(買い切り) | 無料版あり(有料のProプランあり) |
| 構築の手軽さ | ◎ インストールすればすぐ使える |
○ プラグインの設定が必要 |
| デザインの自由度 | △ | △ |
| 物件検索機能 | ◎ 最適化済み |
○ |
| カスタマイズ性 | ○ テーマの範囲内 |
◎ 自由度が高い |
| サポート | ○ メールサポート |
△ プラグインそれぞれに問い合わせ |
| 日本語対応 | ◎ 日本製テーマ |
◎ 日本製プラグイン |
Gravityテーマがおすすめな人
- すぐに不動産サイトを立ち上げたい:設定が簡単で構築時間を短縮
- 不動産専用のデザインが欲しい:物件検索・一覧表示が最適化
- 予算が限られている:買い切り198,000円で全機能が使える
不動産プラグインがおすすめな人
- 日本の不動産業界向け:日本製プラグインで間取り・敷金礼金対応
- カスタマイズ性を重視:細かい機能調整が必要
不動産サイト構築の手順
WordPressで不動産サイトを構築する基本的な流れを解説します。ここでは汎用的な手順を紹介します。
サーバー・ドメインの契約
不動産サイトは画像が多く、データベースの負荷も高いため、高性能なサーバーを選びましょう。
- 推奨サーバー:エックスサーバー、ConoHa WING、さくらのレンタルサーバー
- 容量:最低100GB以上(画像保存のため)
- データベース:MySQL 5.7以上
- ドメイン:覚えやすく、地域名を含めると効果的(例: tokyo-fudosan.com)
WordPressのインストール
レンタルサーバーの「WordPress簡単インストール」機能を使用します。
テーマの選択
不動産サイト向けのテーマを選びます。
- 不動産専用テーマ:Houzez、RealHomes(海外製)
- 汎用テーマ:Astra、SWELL(後からプラグインで不動産機能を追加)
不動産プラグインのインストール
選んだプラグインをインストールし、有効化します。
- 「プラグイン」→「新規追加」
- プラグイン名で検索(またはアップロード)
- 「インストール」→「有効化」
基本設定
プラグインの初期設定を行います。
- 物件タイプの設定:賃貸、売買、駐車場など
- 検索項目の設定:価格帯、間取り、駅からの距離など
- 単位設定:円、㎡、帖など日本の単位に設定
- 地図設定:Googleマップ APIキーの取得・設定
物件情報の登録
実際に物件情報を登録していきます。
- 基本情報:物件名、種別(マンション/戸建て)、価格、間取り
- 詳細情報:築年数、専有面積、階数、向き、設備
- 所在地:住所、最寄り駅、駅徒歩
- 画像:外観、内装、間取り図など複数枚
- 説明文:物件の特徴、周辺環境
- カテゴリー:エリア、価格帯などで分類
検索ページの作成
訪問者が物件を探すための検索ページを作成します。
- 固定ページを新規作成
- プラグインが提供する検索ショートコードを挿入
- 検索条件(エリア、価格、間取りなど)を設定
問い合わせフォームの設置
各物件ページに問い合わせフォームを設置します。
- Contact Form 7などのフォームプラグインをインストール
- 物件名が自動入力されるフォームを作成
- 内見予約、資料請求など目的別のフォームも用意
その他のページ作成
不動産サイトに必要なページを作成します。
- トップページ(新着物件、おすすめ物件)
- 会社概要
- 店舗情報・アクセス
- お客様の声
- 不動産売却・査定ページ
SEO・アクセス解析の設定
- Yoast SEOなどのSEOプラグインをインストール
- 各物件ページにメタディスクリプションを設定
- Google Analyticsを設定して訪問者を分析
- Google Search Consoleで検索パフォーマンスを確認
不動産サイト運営の注意点
1. 物件情報の更新頻度
不動産サイトで最も重要なのは「情報の鮮度」です。
- 成約済み物件は速やかに削除または「成約済み」表示
- 新着物件は可能な限り早く掲載
- 価格変更があれば即座に反映
- 古い情報を放置すると信用を失う
2. 法律・規制の遵守
不動産業には様々な法律規制があります。
- 宅地建物取引業法:宅建業者は免許番号の表示が必須
- 不動産の表示に関する公正競争規約:誇大広告の禁止
- 個人情報保護法:お客様情報の適切な管理
- 特定商取引法:事業者情報の明示
3. 表記の正確性
物件情報は正確に記載する必要があります。
- 徒歩時間:80m=徒歩1分で計算(端数切り上げ)
- 築年数:正確な築年月を記載
- 専有面積:バルコニー面積は含まない
- 設備:現状と異なる設備を記載しない
4. 画像の著作権
物件写真には注意が必要です。
- 自社で撮影した写真のみ使用
- 他社サイトからの無断転載は厳禁
- モデルルーム写真は「モデルルーム」と明記
- CG・パースは「完成予想図」と明記
5. セキュリティ対策
個人情報を扱うため、セキュリティは万全に。
- SSL化(https化)は必須
- 問い合わせフォームにreCAPTCHAを導入
- 定期的なバックアップ
- WordPress本体・プラグインの定期更新
- 強力なパスワード設定
6. スマホ対応
不動産サイトの70%以上がスマホからのアクセスです。
- レスポンシブデザイン必須
- タップしやすいボタンサイズ
- 電話ボタンを目立つ位置に配置
- 画像の読み込み速度を最適化
集客・SEO対策
不動産サイトのSEO戦略
検索エンジンからの集客を増やすためのポイントです。
1. 地域名を含めたSEO
- 「渋谷 賃貸」「横浜 マンション 売買」などのキーワード対策
- 各物件ページのtitleに地域名を含める
- エリアガイドページを作成
2. 物件詳細ページの充実
- 詳しい説明文を記載(300文字以上)
- 周辺環境情報を追加(スーパー、学校、病院など)
- 画像にalt属性を設定
3. コンテンツマーケティング
- 「はじめての賃貸契約ガイド」など役立つ記事
- 「〇〇エリアの住みやすさ」などエリア情報
- 「不動産用語集」などの辞書コンテンツ
4. Googleマイビジネスの活用
- 店舗情報を登録
- お客様レビューを集める
- 定期的に投稿して情報発信
5. ポータルサイトとの連携
- SUUMO、HOME'Sなど大手ポータルサイトにも掲載
- 自社サイトへの誘導を工夫
- ポータルサイトからのデータ連携で更新を効率化
よくある質問
Q1. 不動産サイトの制作費用はどれくらいですか?
A. 自分で構築する場合、サーバー代(月1,000円程度)、ドメイン代(年1,000円程度)、プラグイン・テーマ代(0〜10万円程度)で済みます。制作会社に依頼する場合は、30〜200万円程度が相場です。
Q2. 何件まで物件を登録できますか?
A. プラグインには登録数の制限はありませんが、サーバーの性能に依存します。数百件程度なら通常のレンタルサーバーで問題ありません。数千件を超える場合は、高性能サーバーやデータベース最適化が必要です。
Q3. 不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME'Sなど)との連携はできますか?
A. 一部のプラグインでは、ポータルサイトからのデータ自動取り込みに対応しています。ただし、各ポータルサイトのAPI利用規約を確認する必要があります。基本的には手動での登録が一般的です。
Q4. バーチャル内見(360度写真)は掲載できますか?
A. はい、可能です。Matterportなどの360度カメラで撮影した画像を、プラグインやYouTubeに埋め込んで掲載できます。バーチャル内見は成約率を高める効果があります。
Q5. 会員制にして、ログインしないと物件が見られないようにできますか?
A. はい、会員制プラグイン(Paid Memberships Proなど)を併用すれば可能です。ただし、検索エンジンからの流入が減るため、集客面ではデメリットもあります。一部の物件のみ会員限定にする方法がおすすめです。
Q6. 宅建業の免許がなくても不動産サイトは作れますか?
A. 情報提供のみのサイトであれば免許は不要です。ただし、実際に仲介業務(契約の斡旋など)を行う場合は宅地建物取引業の免許が必要です。自社管理物件のみを掲載する場合も、賃貸業として一定の規制があります。
まとめ
不動産サイト構築のチェックリスト
- ✓ 高性能なレンタルサーバーを契約
- ✓ WordPressをインストール
- ✓ 不動産専用プラグインを導入
- ✓ 物件タイプ・検索条件を設定
- ✓ Googleマップ APIキーを取得
- ✓ 物件情報を登録(基本情報・画像・説明文)
- ✓ 検索ページを作成
- ✓ 問い合わせフォームを設置
- ✓ 会社概要・店舗情報ページを作成
- ✓ SSL化を実施
- ✓ スマホ表示を確認
- ✓ SEO対策を実施
- ✓ 法律・規制を遵守した表記
- ✓ 定期的な物件情報更新の仕組み作り
不動産サイトは、情報の正確性と更新頻度が成功の鍵です。WordPressを使えば、専門知識がなくても本格的な不動産サイトを構築できます。
このページで解説した内容を参考に、あなたのビジネスに合った不動産サイトを構築してください。不明点があれば、トラブルシューティングや用語辞典も活用しましょう。