クラシックエディタとは

クラシックエディタは、長年WordPressで使われてきた記事作成画面です。1つの大きなテキストエリアに文章を書き、ツールバーのボタンで装飾を行うという、直感的でシンプルな操作方法が特徴です。

クラシックエディタの歴史

📅 エディターの変遷

〜2018年11月:クラシックエディタが標準
2018年12月:WordPress 5.0でブロックエディタ(Gutenberg)導入
2018年12月〜:Classic Editorプラグイン提供開始
2024年現在:公式サポート継続中(2029年まで、またはそれ以降)

クラシックエディタの特徴

1. シンプルな操作画面

WordやGoogleドキュメントのような、一般的なワープロソフトと同じ感覚で使えます。

2. ツールバー形式

太字、斜体、リンク挿入などの装飾ボタンが上部に配置されています。

3. ビジュアル/テキストの切り替え

「ビジュアル」タブでは視覚的に編集、「テキスト」タブではHTMLコードを直接編集できます。

4. 一体型の編集エリア

1つの大きなテキストボックスで記事全体を編集します(ブロック分けなし)。

✅ クラシックエディタが向いている人
  • シンプルな文章主体の記事を書く人
  • 従来のWordPress操作に慣れている人
  • 複雑なレイアウトを必要としない人
  • HTMLコードを直接編集したい人
  • 動作の軽さを重視する人

クラシックエディタとブロックエディタの違い

項目 クラシックエディタ ブロックエディタ(Gutenberg)
操作感 ワープロ風 ブロック組み立て式
編集方法 1つのテキストエリア 段落ごとにブロック分け
レイアウト シンプル(主に文章) 自由度が高い(複雑なレイアウト可)
画像配置 左寄せ・中央・右寄せのみ 柔軟(カラム、ギャラリーなど)
HTML編集 テキストタブで全体編集 ブロックごとにHTML編集
学習難易度 易しい やや高い(独特の概念)
動作速度 軽い やや重い
標準搭載 プラグイン必要 WordPress標準

視覚的な違い

💡 クラシックエディタの画面構成
┌────────────────────┐
│ [B] [I] [リンク] [画像] ... │← ツールバー
├────────────────────┤
│ │
│ ここに文章を書きます │← 1つの大きな
│ 改行すると次の段落に │ テキストエリア
│ なります。 │
│ │
└────────────────────┘
💡 ブロックエディタの画面構成
┌────────────────────┐
│ [+] 段落ブロック │← ブロック1
├────────────────────┤
│ [+] 見出しブロック │← ブロック2
├────────────────────┤
│ [+] 画像ブロック │← ブロック3
└────────────────────┘
各要素が独立したブロックとして存在

クラシックエディタプラグインの導入方法

WordPress 5.0以降では、クラシックエディタを使うためにプラグインのインストールが必要です。

Classic Editorプラグインのインストール

  1. プラグイン検索
    WordPressダッシュボードから「プラグイン」→「新規追加」を選択します。
  2. 「Classic Editor」を検索
    検索ボックスに「Classic Editor」と入力します。
  3. インストール
    「WordPress Contributors」が提供する「Classic Editor」を見つけて「今すぐインストール」をクリックします。
  4. 有効化
    インストールが完了したら「有効化」をクリックします。
  5. 完了
    これで投稿編集画面がクラシックエディタに切り替わります。
💡 公式プラグイン
Classic Editorは、WordPressの公式チームが提供する公式プラグインです。安全性が保証されており、定期的にアップデートされています。

設定オプション

プラグインを有効化すると、「設定」→「投稿設定」にClassic Editorの設定が追加されます。

デフォルトエディター

  • クラシックエディター:すべての投稿でクラシックエディタを使用
  • ブロックエディター:すべての投稿でブロックエディタを使用

ユーザーに編集を許可

  • はい:ユーザーが投稿ごとにエディタを切り替えられる
  • いいえ:デフォルトエディタに固定
✅ 推奨設定
両方のエディタを試してみたい場合は、「ユーザーに編集を許可」を「はい」にしましょう。投稿編集画面で簡単に切り替えられるようになります。

投稿ごとにエディタを切り替える方法

「ユーザーに編集を許可」を有効にしている場合:

クラシック→ブロックに切り替え

  1. 投稿一覧画面で、投稿にマウスをホバー
  2. 「ブロックエディターで編集」リンクをクリック

ブロック→クラシックに切り替え

  1. 投稿一覧画面で、投稿にマウスをホバー
  2. 「クラシックエディターで編集」リンクをクリック

クラシックエディタの使い方

基本的な操作

1. 文章の入力

大きなテキストボックスに直接文章を入力します。Enterキーで改行すると新しい段落になります。

2. テキストの装飾

装飾したいテキストを選択し、ツールバーのボタンをクリックします。

ボタン 機能 ショートカット
B 太字 Ctrl+B (Mac: ⌘+B)
I 斜体 Ctrl+I (Mac: ⌘+I)
リンク リンク挿入 Ctrl+K (Mac: ⌘+K)
引用 引用ブロック -
ul 箇条書きリスト -
ol 番号付きリスト -

3. 見出しの設定

段落を選択し、ツールバーのドロップダウンから「見出し2」「見出し3」などを選択します。

4. 画像の挿入

  1. 「メディアを追加」ボタンをクリック
    エディタ上部の「メディアを追加」ボタンをクリックします。
  2. 画像を選択またはアップロード
    既存の画像を選ぶか、新しい画像をアップロードします。
  3. 配置と設定
    画像の配置(左・中央・右)、サイズ、リンク先などを設定します。
  4. 「投稿に挿入」をクリック
    設定が完了したら挿入します。

ビジュアルタブとテキストタブ

ビジュアルタブ

実際の表示に近い形で編集できます。ほとんどの場合、このタブを使用します。

✅ ビジュアルタブの利点
  • WYSIWYGエディタ(見たままを編集)
  • HTMLの知識不要
  • 直感的な操作
  • 装飾の確認が容易

テキストタブ

HTMLコードを直接編集できます。細かい調整や高度なカスタマイズに使用します。

💡 テキストタブの使用例
・特定のHTMLタグを挿入
・CSSクラスの追加
・ショートコードの挿入
・埋め込みコードの貼り付け
・不要なタグの削除

便利な機能

1. ツールバー切り替え

「Toolbar Toggle」ボタン(キーボードアイコン)をクリックすると、追加のツールバーが表示されます。

2. 全画面モード

「Distraction Free Writing Mode」で、編集エリアを最大化できます。

3. 下書き保存

自動保存機能により、定期的に下書きが保存されます。手動保存は「下書き保存」ボタンをクリックします。

4. プレビュー

「プレビュー」ボタンで、公開前の表示を確認できます。

どちらのエディタを選ぶべきか

クラシックエディタを選ぶべき人

✅ クラシックエディタがおすすめ
  • 文章中心のブログ:シンプルな記事執筆に最適
  • WordPress歴が長い:慣れた操作感を維持できる
  • HTMLを直接編集したい:コード編集が容易
  • 動作の軽さ重視:ブロックエディタより高速
  • 複雑なレイアウト不要:基本的な装飾のみで十分
  • 旧テーマ使用中:クラシックエディタ前提のテーマ

ブロックエディタを選ぶべき人

💡 ブロックエディタがおすすめ
  • 視覚的なレイアウト:複雑なページデザインが必要
  • WordPress初心者:新しく学ぶなら標準エディタ
  • 再利用可能なブロック:パターンを再利用したい
  • メディア豊富な記事:画像・動画を多用する
  • 将来性重視:WordPressの標準として発展中
  • フルサイト編集:新しいテーマ機能を活用したい

使い分けの例

用途 推奨エディタ 理由
個人ブログ(日記系) クラシック 文章中心、シンプルでOK
企業サイト(固定ページ) ブロック 複雑なレイアウトが必要
技術ブログ クラシック コードブロックの挿入が多い
メディアサイト ブロック 画像・動画を多用
ニュースサイト 両方 記事によって使い分け
⚠️ 移行の注意点
クラシックエディタで作成した記事をブロックエディタで開くと、全体が「クラシックブロック」として扱われます。逆にブロックエディタの記事をクラシックエディタで開くと、ブロック情報が失われる可能性があります。

クラシックエディタの今後

公式サポート状況

WordPressの公式チームは、Classic Editorプラグインのサポートを少なくとも2029年まで、またはそれ以降も継続すると発表しています。

💡 公式声明
「Classic Editorプラグインは、少なくとも2029年まで、またはそれが必要である限り、公式にサポートされます。」
- WordPress公式

移行を検討すべきタイミング

  • 新規サイト立ち上げ:ブロックエディタで開始することを推奨
  • テーマ変更時:新しいテーマはブロックエディタ対応が多い
  • 複雑なレイアウトが必要:ブロックエディタの方が柔軟
  • 制作代行:クライアントが使いやすい方を選択
✅ 両方を試してみる
どちらが自分に合っているかは、実際に使ってみないとわかりません。Classic Editorプラグインの設定で、簡単に切り替えられるので、両方試してから決めましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. クラシックエディタはいつまで使えますか?
WordPress公式チームは、Classic Editorプラグインを少なくとも2029年まで、またはそれ以降も必要に応じてサポートすると発表しています。現時点では廃止の予定はありません。安心して使い続けることができます。
Q2. クラシックエディタからブロックエディタに移行すべきですか?
必須ではありませんが、新しくWordPressを学ぶなら、標準となっているブロックエディタをおすすめします。既にクラシックエディタで満足しており、シンプルな記事作成のみの場合は、無理に移行する必要はありません。必要性を感じたときに移行を検討しましょう。
Q3. クラシックエディタとブロックエディタ、どちらが初心者向きですか?
一長一短です。クラシックエディタは、WordやGoogleドキュメントに慣れている人なら直感的に使えます。一方、ブロックエディタは最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば複雑なレイアウトも簡単に作れます。最終的には個人の好みや用途によります。
Q4. クラシックエディタで作った記事を、ブロックエディタで編集できますか?
はい、できます。クラシックエディタで作成した記事をブロックエディタで開くと、全体が「クラシックブロック」として扱われます。このままでも編集できますし、「ブロックへ変換」機能を使えば、段落ごとにブロック化することも可能です。
Q5. ブロックエディタで作った記事を、クラシックエディタで編集するとどうなりますか?
ブロック情報が失われる可能性があります。ブロックエディタ特有の複雑なレイアウトやデザインは、クラシックエディタでは再現できません。一度クラシックエディタで編集すると、元のブロック構造に戻すのは困難です。避けることをおすすめします。
Q6. Classic Editorプラグイン以外の選択肢はありますか?
はい、「Disable Gutenberg」というプラグインもあります。こちらもブロックエディタを無効化し、クラシックエディタを使えるようにします。ただし、WordPress公式チームが提供するClassic Editorプラグインの方が、安全性とサポート面で優れています。

まとめ

クラシックエディタは、シンプルで使いやすい従来型のWordPressエディターです。ブロックエディタが標準となった現在も、プラグインとして提供され続けており、多くのユーザーに支持されています。

✅ クラシックエディタ選択のチェックリスト
  • 自分の用途に合っているか確認する
  • 両方のエディタを実際に試してみる
  • 記事の種類によって使い分けることも検討する
  • 将来的な移行の可能性も念頭に置く
  • テーマとの互換性を確認する
  • プラグインの互換性を確認する
  • チームで使う場合は、メンバーの意見も聞く

どちらのエディタが「正解」ということはありません。自分の執筆スタイルやサイトの目的に合った方を選びましょう。Classic Editorプラグインを使えば、いつでも簡単に切り替えられるので、まずは両方試してみることをおすすめします。

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