プラグインの基礎知識
プラグイン開発を始める前に、プラグインとは何か、どんな種類があるのか、開発環境をどう準備するかなど、基礎知識をしっかり身につけましょう。
🔌 プラグインとは何か
WordPressプラグインは、WordPress本体の機能を拡張するための追加プログラムです。プラグインを使うことで、WordPressにない機能を簡単に追加できます。
プラグインの役割
機能の追加
お問い合わせフォーム、SNSシェアボタン、SEO対策など、さまざまな機能を追加できます。
管理の効率化
バックアップ、セキュリティ強化、スパム対策など、サイト管理を効率化できます。
カスタマイズ
WordPress本体を変更せずに、サイトを自由にカスタマイズできます。
💡 プラグインの利点
プラグインは WordPress 本体のファイルを変更しないため、WordPress のバージョンアップ時にカスタマイズ内容が消える心配がありません。また、不要になったら簡単に削除できます。
🎨 テーマとの違い
WordPressには「テーマ」と「プラグイン」という2つの拡張方法があります。それぞれの役割を理解しましょう。
| 比較項目 | テーマ | プラグイン |
|---|---|---|
| 主な役割 | サイトのデザイン・見た目を決める | サイトの機能を追加する |
| 有効化 | 1つだけ有効化できる | 複数を同時に有効化できる |
| 具体例 | レイアウト、色、フォント、ヘッダー・フッターのデザイン | お問い合わせフォーム、SEO対策、バックアップ、セキュリティ |
| 切り替え | テーマを変更するとデザインが変わる | テーマを変更しても機能は維持される |
| 保存場所 | wp-content/themes/ | wp-content/plugins/ |
🎯 使い分けのポイント
見た目に関すること → テーマ
機能に関すること → プラグイン
例えば、「SNSシェアボタン」の機能はプラグインで実装し、その表示デザイン(色や配置)はテーマで調整するのが理想的です。
テーマ開発に興味がある方は、オリジナルテーマ作成ガイドもご覧ください。
✅ プラグインでできること・できないこと
できること
- WordPress本体にない機能を追加する
- 管理画面に独自のメニューや設定画面を追加する
- データベースに新しいテーブルを作成する
- 既存の機能を拡張・カスタマイズする
- フロントエンド(サイト訪問者が見る画面)に要素を追加する
- 外部サービス(API)と連携する
- ショートコードやウィジェットを作成する
- Gutenbergのカスタムブロックを作成する
できないこと・推奨されないこと
- WordPress本体のコアファイルを直接変更する
- テーマの見た目を大きく変更する(テーマの役割)
- 他のプラグインのファイルを直接編集する
- セキュリティを無視した実装をする
📦 プラグインの種類
プラグインはその機能や実装方法によって、いくつかの種類に分類できます。
機能拡張型
WordPress に新しい機能を追加します。
- お問い合わせフォーム(Contact Form 7)
- SEO対策(Yoast SEO)
- セキュリティ強化(Wordfence)
ウィジェット型
サイドバーやフッターに配置できる小さな機能ブロックを提供します。
- 最近の投稿表示
- カレンダー表示
- カスタムHTML表示
ブロック型
Gutenberg エディタで使えるカスタムブロックを提供します。
- カスタムボタンブロック
- 料金表ブロック
- アコーディオンブロック
管理機能型
WordPress 管理画面の機能を拡張します。
- バックアップ(UpdraftPlus)
- メディア管理強化
- ユーザー権限管理
フロントエンド機能型
サイト訪問者が見る画面に機能を追加します。
- SNSシェアボタン
- 関連記事表示
- 画像ギャラリー
パフォーマンス改善型
サイトの速度やパフォーマンスを向上させます。
- キャッシュプラグイン
- 画像最適化
- 遅延読み込み
🌍 WordPressプラグインディレクトリとは
WordPress.org が運営する公式のプラグイン配布サイトです。無料で利用でき、世界中の開発者が作ったプラグインが公開されています。
プラグインディレクトリの特徴
- 無料で利用可能:すべてのプラグインが無料でダウンロードできます
- 審査制:公開前に WordPress.org のレビューチームが審査します
- オープンソース:すべてのプラグインのソースコードが公開されています
- 自動更新:WordPress 管理画面から簡単に更新できます
- 評価・レビュー:ユーザーの評価やレビューを確認できます
💡 プラグインディレクトリに登録するメリット
あなたが作ったプラグインをプラグインディレクトリに登録すると、世界中のWordPressユーザーに使ってもらえます。また、バージョン管理やユーザーサポートの仕組みも利用できます。登録方法はSTEP 6で詳しく解説します。
🛠️ 開発環境の準備
プラグイン開発を始める前に、ローカル環境(自分のパソコン上)にWordPressをインストールしましょう。本番サイトで直接開発するのは危険なので、必ずローカル環境を用意します。
必要なツール
Local by Flywheel(推奨)
ローカル開発環境
おすすめポイント:クリック数回でWordPressのローカル環境が作れる初心者に優しいツールです。Windows、Mac どちらでも使えます。
ダウンロード:https://localwp.com/
特徴:
- 無料で使える
- WordPress、PHP、MySQLが自動でインストールされる
- 複数のサイトを簡単に作成・管理できる
- SSL対応(https://)
Visual Studio Code(推奨)
コードエディタ
おすすめポイント:軽量で高機能な無料のコードエディタ。PHP開発に便利な拡張機能が豊富です。
ダウンロード:https://code.visualstudio.com/
推奨拡張機能:
- PHP Intelephense(PHP の構文チェック・補完)
- PHP Debug(デバッグ機能)
- WordPress Snippets(WordPress コードスニペット)
Chrome DevTools
ブラウザ開発者ツール
おすすめポイント:Google Chrome に標準搭載されている開発者ツール。HTMLやCSSの確認、JavaScriptのデバッグに使います。
起動方法:Chrome で F12 キーを押す、または右クリック→「検証」を選択
Git / GitHub(任意)
バージョン管理
おすすめポイント:コードの変更履歴を管理できます。チーム開発や公開時に便利ですが、最初は必須ではありません。
ダウンロード:https://git-scm.com/
Local by Flywheelのセットアップ手順
- Local by Flywheel を公式サイトからダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行してインストール
- Local を起動して「+ Create a new site」をクリック
- サイト名を入力(例:my-plugin-test)
- 環境設定は「Preferred」を選択(推奨設定)
- WordPress の管理者ユーザー名とパスワードを設定
- 「Add Site」をクリックして完了
💡 ローカル環境ができたら
Local でサイトを作成すると、「WP Admin」ボタンから WordPress 管理画面にアクセスできます。また、「Open site」ボタンでサイトをブラウザで確認できます。
✅ 次のステップに進む前のチェックリスト
- プラグインとテーマの違いを理解した
- プラグインでできること・できないことを把握した
- プラグインの種類を知った
- Local by Flywheel をインストールした
- ローカル環境で WordPress が動いている
- Visual Studio Code をインストールした
- WordPress 管理画面にログインできる